少女漫画読書班(BANANA FISH編①) 2018年7月期 レポート

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本レポートは活動結果の要点のみをまとめたものです。会員の方は「マンガ新連載研究会 班活動記録」から詳細な発表動画、及び発表資料を見ることができます
マンガ新連載研究会 班活動記録

少女漫画って恋愛漫画なの?

「少女漫画」と聞くと、どうしても「恋愛漫画」だと思われる傾向にあります。
コマ割りやモノローグを多用するなどで、心理描写を重視した画面技法が特徴的なジャンルなので、どこかリアルさをあまり感じられないことが理由の1つかもしれません。

ただ、「少女漫画=恋愛漫画」という方程式は、よく考えるとイコールではないようにも感じられます。

たとえば、『美少女戦士セーラームーン』にも恋愛要素はありますが、女版戦隊ものの先駆けと言っていいと思います。自分の大切な人やもののために戦う。これがセーラー戦士たちの戦う原動力となって、少しずつレベルアップしていく。この点だけでも、少年漫画のバトルものに似ています。

また、少女漫画にも、ほかの漫画作品と例外なく、その当時の世相が反映されています。現在の少女漫画は恋愛漫画や恋愛要素のある漫画が主流ですが、女性の自立やフェミニズムもの、女性あるあるものも人気です(eg.『東京タラレバ娘』『深夜のダメ恋図鑑』etc.)。

ファンタジックなイメージが強い少女漫画ですが、実は、キャラクターの特徴や心情は、細部まで現実に根ざしているリアルな作品も多いのです。

『BANANA FISH』は、なぜ少女漫画なのか?

今回、少女漫画読書班で触れた『BANANA FISH』は、一見するとアクション映画のような硬派なストーリーです。その『BANANA FISH』が、なぜ少女漫画なのか?
先述のとおり、漫画作品の多くは世相を自然と反映しています。『BANANA FISH』も例外ではなく、連載当時(1985年前後)は、日本人女性の外国文化への憧れが強い時代でした。また、1970年代頃は、オイルショックやベトナム戦争などの影響で、価値観が変容しています。
この当時のほかの人気作品には、『ベルサイユのばら』『トーマの心臓』『エロイカより愛をこめて』『エイリアン通り』etc.が挙げられますが、どれも外国文化や、ジェンダーやマフィアなどの社会的なテーマも盛り込まれています。『BANANA FISH』は、当時の少女漫画のトレンドを的確に押さえている作品なのだと考えられます。

しかも、女性が好む(人が多いと思っていますが、主観です)ブロマンス要素がある。友達以上恋愛未満のアッシュと英二の関係に、胸がときめく。恋愛ものに共感するのは、生物学的に女性が妊娠と出産をする性だからかもしれません(あくまで主観です。ご不快な思いをされたら、本当に申し訳ないですが差別をする気は全くございません)。

現代の少女漫画は恋愛ものが主流ですが、数年後にはトレンドは変わっているかもしれません。もしかしたら、青年漫画で恋愛もの重視になる日がくるかもしれない。少女漫画でエログロ系が大人気になっているかもしれない。
いずれにしても、多方面に興味を持って作品づくりに必要なものは取り入れていくことが、漫画に関わる身として大切だと思います。

文章:少女漫画読書班(BANANA FISH編①) リーダー:宮本知佳(編集者)

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